以前ロリポップからエックスサーバーに移転する方法の記事を書いたのですが前回はFTPソフトを使って引越しする方法でした。
これが結構手間も時間もかかる方法だったのですが、プラグイン「All-in-One WP Migration」を使うと簡単だし早い!
という事で今回はプラグインを使ってロリポップからエックスサーバーへ移行する方法をできるだけ分かりやすく図解で紹介していきます。
追記 プラグインは無料ではほぼ使えなくなったけどエックスサーバーの簡単移行機能であっさり移行できるようになってる
プラグイン「All-in-One WP Migration」の無料で移転できる容量が大幅に削減されて無料で移転は難しくなりましたが代わりにエックスサーバーで「WordPress簡単移行(正式版)」というのがリリースされました。
「WordPress簡単移行機能(正式版)」は必要事項を入力して「移転開始」をクリックするだけなのでプラグインを使うよりも圧倒的に早く簡単です。
今回プラグインでの移転方法を紹介してますが、プラグイン利用よりも移転が簡単に完了してしまいますので先にエックスサーバーの「WordPress簡単移行機能(正式版)」を使ってみる事をおすすめします。

※当記事は上記の「WordPress簡単移行機能」が使えない場合の移転方法です。
プラグインを利用してロリポップからエックスサーバーへの移行の流れ
具体的な流れとしては以下のような感じです。
- ロリポップ側でプラグインを有効化してデータをエクスポート
- エックスサーバーの登録(お試し10日間無料を使う)
- エックスサーバーでドメイン設定
- エックスサーバーでWordPressインストール
- hostsファイルの編集
- エックスサーバー側でプラグイン入れてデータをインポート
- 確認作業後にネームサーバーの切り替え
流れだけみるとたくさんの工程があるように見えますが、プラグイン使う移転なので一般的なやり方に比べると簡単で早いです。
「All-in-One WP Migration」での引っ越しするための条件
条件としてはデータをアップロードする時の容量制限が512MBとなってます。
普通に200記事以上書いているサイトでも大丈夫でしたが、動画とか画像を大量に使ってるサイトとかはオーバーする可能性はあるかも。
仮に容量が512MBをオーバーする場合選択肢は以下3つかなと思ってます。
- 画像のデータを別に移行する
- プラグインを使わずにFTPで移行する
- プラグインの有料版を購入
容量に関したはとりあえずこのプラグイン使ってサイトのデータをダウンロードして容量を確認してみると良いです。
2018年10月30日のアップデートでの仕様変更されて512Mの容量が30Mに減らされてしまいました。
この制限を解除する方法は有料版になるのですが、「all-in-one wp migration 30M」などで検索してみると無料でこの制限を回避する色々な方法が紹介された記事が出てきます。
という事でとりあえず無料で試してみてプラグイン気に入った方は有料版の購入も検討してみて下さい。
ロリポップ側でプラグインを有効化してデータをエクスポート
まずはロリポップ側でデータのエクスポートをしていきますので、プラグイン「All-in-One WP Migration」を入れて有効化しておきます。
通常WordPressは「ファイル」と「データベース」で構成されていて、それぞれ別々にエクスポートするのですが、このプラグインは両方同時にエクスポートしてくれます。
有効化できたら管理画面の左メニュー「All-in-One WP Migration」⇒「エクスポート」をクリック。
高度なオプションをクリックすると「スパムコメントをエクスポートしない」「投稿リビジョンをエクスポートしない」など細かい設定もできます(必要に応じて)。
エクスポート先としては「ファイル」を選択。
するとデータがアーカイブされるのでちょっと待ちます(1分くらい)。
完了したら「DOWNLOAD ドメイン名」の部分をクリックしてダウンロード。
以上でデータのエクスポートが完了です。後はこれをエックスサーバー側でインポートすればOK。
エックスサーバーの登録とドメイン設定
冒頭でも書いたようにエックスサーバーの無料のお試し10日間を利用しますので先に登録をしておいて下さい。
登録が済んだらエックスサーバーのサーバーパネルにログイン。
エックスサーバーは「インフォパネル」「サーバーパネル」の2種類あるので注意!
・インフォパネルで必要なのが「会員ID」と「パスワード」
・サーバーパネルで必要なのが「サーバーID」と「パスワード」
インフォパネルにログインしてサーバーパネルへも行けます。
エックスサーバーのサーバーパネルから独自ドメイン設定をクリック。
ドメイン設定の追加タブに切り替えて移行予定のドメインを入力。
ロリポとエックスサーバーで同じドメインを設定する事になりますが、最終的にネームサーバーで指定したサーバーに切り替わるので両方のサーバーで同じドメインを設定しても大丈夫です。
で、「無料独自SSLを利用する」のチェックは外してドメインの追加(確認)をクリック。
「無料独自SSLを利用する」のチェックは入れても良いのですが、最終的にネームサーバー切り替えてからでないとエックスサーバーの独自SSLの設定が「失敗しました」となります。
無料の独自SSLは後からでも設定できるので問題ありません。
確認画面になるのでドメイン間違ってないか確認してドメインの追加(確定)をクリック。
以上エックスサーバーでの独自ドメインの設定は完了です。
エックスサーバー側で新規のWordPressをインストール
今設定した独自ドメインに新規WordPressを入れていきます。
エックスサーバーのサーバーパネルから「WordPress簡単インストール」をクリック。
WordPressのインストールタブに切り替えてサイトの基本情報を入力していきます。
インストールURLは現在のサイトのトップページのURLになっていればOKです。
ユーザー名やパスワード、サイト名などは適当でOKです。というのも、データをインポートするとユーザー名やパスワードなど全てロリポップで使っていたものに切り替わります。
つまり、ここで決めるユーザー名やパスワードはデータをインポートするまでの一時的なものなので適当でも大丈夫です。
入力できたら一番下の「インストール(確認)」をクリック。
確認画面になるので、そのまま「インストール(確定)」をクリック。
これでWordPressのインストールは完了ですが、この状態ログインするとロリポップ側のWordPressへログインしてしまいますので、ここでひと手間必要になります。
hostsファイルの書き換え
さて、エックスサーバーへ新規WordPressのインストールができました。
この時点でロリポップとエックスサーバーに同じドメインが設定されてまして、どちらにもWordPressが入ってます。
で、先程も書いたように最終的に「ネームサーバー(DNS)」を変更するまではロリポップでのWordPressが表示される訳です。つまり普段どおりにログインしてもそれはロリポップサーバーの方にアクセスしてしまう。
先にネームサーバー切り替えても良いですが、反映に数日かかりますし、ちゃんとデータを移行し、確認してからネームサーバー切り替えないとうまく移行出来てなかった時が大変です(ネームサーバー元に戻しても反映にまた数日かかるため)。
ではどうやってエックスサーバーの方のWordPressにログインするかと言うとPCにある「hostsファイル」にちょっと設定を追加するだけでネームサーバーの切り替えなくてもエックスサーバーの方のWordPressにアクセスできるようになります。
自分のPCの設定なので自分のPCからだけエックスサーバーのWordPressに接続できるというイメージです。
「hostsファイル」の記述に必要なのがエックスサーバーのIPアドレスです。先にこれを調べておく必要があります。
エックスサーバーのサーバー情報を確認する
エックスサーバーにログインして「サーバーパネル」にログイン。アカウントという項目の「サーバー情報」をクリック。
表示される情報から「IPアドレス」の部分をコピーしてメモ帳等に貼り付けておきます。
メモ帳でhostsファイルの書き換える
hostsファイルの編集はWindowsでの説明になります。
「hostsファイル」のある場所は次の通り。
Windows 10 → 「C:\Windows\System32\drivers\etc」
Windows 8/7/Vista/XP →「C:\WINDOWS\system32\drivers\etc」
Windows 2000 →「C:\WINNT\system32\drivers\etc」
Windows 95/98/ME →「C:\Windows」
順番に解説していきます。
「hosts」ファイルをwindowsのメモ帳で開くのですがメモ帳を開く時に右クリックをして「管理者として実行」をクリック。
ユーザーアカウント制御「次のプログラムにこのコンピューターへの変更を許可しますか?」と表示されるので「はい」を選択。
選択するとメモ帳が開くので左上の「ファイル」⇒「開く」をクリックして、画面上のメモ帳の検索窓に「C:\Windows\System32\drivers\etc」を入力して検索(windows10の場合)。コピペでOK。
後はメモ帳の右下にある「テキスト文書」という部分を「すべてのファイル」に変更すると「hosts」ファイルが登場。
出てきたhostsファイルを開いて、一番下に先ほど調べた「IPアドレス」と「自分の移転するドメイン」を記述します。例えばこんな風に。
127.0.0.1 dokidome.com 127.0.0.1 www.dokidome.com
IPアドレスとドメインは自分物に書き換えて「hosts」ファイルの一番下に追加。
IPアドレスとドメインの間には半角のスペース入れて「#」は付けないように。
これでhostsファイルを「上書き保存」したらOK。
「hosts」ファイルは書き換えた後でもエックスサーバー側の新規のWordPressに入れない場合はサーバーのIPアドレス間違えてないか確認。
それでもだめなら一度PCの再起動をしておく事をおすすめします。再起動する前にこの記事をブックマークもしくはお気に入りしておくとすぐに戻ってこれます!
以上でhostsファイルの編集も完了!
エックスサーバー側のWordPressにプラグイン入れてデータをインポート
さて、hostsファイルの編集が完了したら今度はエックスサーバー側でインストールした新規のWordPressへログインできるはずです。
ログインページのURLは以下です。
http://〇〇〇/wp-login.php
この〇〇の部分に自分のドメインを入力してアクセス。
ログイン画面になったら、新規でインストールした時のユーザー名とパスワードでログインします(エックスサーバーにインストールしたWordPressにログイン)。
新規サイトにもプラグイン「All-in-One WP Migration」を入れて有効化。
後は左のサイドメニューから「All-in-One WP Migration」⇒「インポート」を選択して、ロリポップでエクスポートしたファイルをドラッグ&ドロップ、もしくはファイルを選択してアップロード。
インポートして最後に「PROCEED(続行する)」をクリック。
以上でインポートが完了。
別のページへ進もうとすると再度ログイン画面になりますが、ロリポップの時のデータがインポートされてますので、ロリポップの時のユーザー名とパスワードでログイン。
インポートしたデータの確認
インポートしたデータの確認ですが、ポイントが2つあります。
- 画像がすべて移転できているか?
- プラグインで不具合がでていないか?
メディア(画像)が時々インポートできていないケースがあるので、画像の確認を念入りに。
また、ロリポップとエックスサーバーでPHPのバージョンが違うとエラーを吐くプラグインがあったりしますがエラーを出しているプラグインを停止したらOKです。
それからエックスサーバー側ではなぜか「Hello Dolly」と「TypeSquare Webfonts for エックスサーバー」というプラグインが入ってます。
このプラグインはそのまま残しておいて、ロリポップとエックスサーバーどっちにログインしているかの目印にするのがおすすめです。
最後にもう1点の注意点としてはロリポップでSSL化(https)しているサイトを移転させると、hostsファイルで設定しているのになぜかトップページだけがプライバシーエラーになって確認ができないケースがありました。
上記のようになってhttpにしてもトップページの確認が出来ない場合はエックスサーバーの動作確認URLでトップページを確認することができます。
動作確認URLを追加してトップページも確認
サーバーパネルの「動作確認URL」をクリック。
動作確認URL設定の追加のタブに切り替えて移転する予定のドメインを選択し、「動作確認URL設定の追加」をクリック。
「動作確認URL設定の一覧」のタブに切り替えて「動作確認URL」をクリックするとエックスサーバー側でのトップページを確認できます。
動作確認URLは移転が完了したら重複コンテンツと見られたらいけないので削除しておきます。
確認できたらネームサーバーの切り替え
最終的に問題がなければネームサーバーの変更を行います。自分のドメインを管理している業者の管理画面からネームサーバーを書き換える必要があります。
ムームードメインで説明しておくと「コントロールパネル」⇒ドメイン管理の「ネームサーバ設定変更」から変更できます。
「paperboy&co.以外のネームサーバを使用する」を選択し、ネームサーバーの記入。
エックスサーバーのネームサーバーは契約時のメールや、サーバーパネルの「サーバー情報」という項目でも確認できます。
ネームサーバ1 → ns1.xserver.jp
ネームサーバ2 → ns2.xserver.jp
ネームサーバ3 → ns3.xserver.jp
ネームサーバ4 → ns4.xserver.jp
ネームサーバ5 → ns5.xserver.jp
変更できたらネームサーバー設定変更をクリック。
以上でネームサーバーの設定も完了!
※ネームサーバーの設定を変更したら「hosts」ファイルに追加した記述は削除しておいて下さい。
ネームサーバーを変更すると1日~2日間の間は安定しないのでロリポップ側のWordPressにアクセスしたりエックスサーバーのWordPressにアクセスしたりします。
どっちのWordPressへアクセスしているか?はログインできるユーザーIDやパスワードでも判断できますし、前述したようにエックスサーバー側には「TypeSquare Webfonts for エックスサーバー」と「Hello Dolly」というプラグインが入ってるので分かります。
移転が済んでもしばらくはロリポップのデータも削除せず残しておくのが良いです。一応バックアップ用として。
それから以下2点も忘れずに確認しておいて下さい。
- hostsファイルに追加した記述を消した?
- エックスサーバーで動作確認URL追加した後削除した?
エックスサーバーとの契約
あまりに記事が長くなりすぎて忘れる所でしたが、ネームサーバーの変更が済んだらエックスサーバーでの料金を支払って契約しておく事を忘れないように。10日間の無料お試し期間が終わるとブログが表示できなくなってしまいます。
以上でロリポップからエックスサーバーへの移転が完了です。
■エックスサーバー
⇒https://www.xserver.ne.jp/
コメント
コメント失礼します。
いつもサイトを参考にさせていただいております。
今回、この記事を参考に、ロリポップからエックスサーバーへサイト移行を行なっているのですが、
http://〇〇〇/wp-login.phpでログインしようとすると、
[無効なURLです。
プログラム設定の反映待ちである可能性があります。
しばらく時間をおいて再度アクセスをお試しください。]
と表示されてしまいます。
また、動作確認URLでも同様の画面が出てきます。
この文章が表示された際は、時間をおけば表示されるようになると色々なサイトで見かけますが、今回の作業においてもそうなのでしょうか?
はじめての自分自身でのサーバー移行のためわからないことが多く、不安です。
お忙しいところ恐れ入りますが、ご教授いただけると幸いです。
ヒロポン様
コメントありがとうございます。hostsファイルの書き換えでエックスサーバー側のWordPressを表示している感じでしょうか?
WordPressの反映待ちだとそのメッセージでますね。反映されるのを待ってみて下さい。時々キャッシュ(以前のデータ)が残っていて長時間このメッセージ出てる時もあるので、「Ctrl」+「F5」を押して(Windowsの場合)スーパーリロードして確認してみると良いです。
色んな方のブログ情報を参考に試みたのですが、うまく行かず困っていたところ、こちらの「【プラグインで簡単!】ロリポップからエックスサーバーへ移行する方法」を見つけました。
「プラグイン All-in-One WP Migration」を使う方法が、とても分かりやすく解説されていて助かりました。
この通り実行したところ、比較的簡単に無事に引っ越すことができました。
どうもありがとうございました。
ちなみに新サーバーに反映されるまでには2日くらい要したようです。